Ishibashi Mail Magazine Vol.24

GIBSON 1964年J-45
今回はギブソンアコースティックギターをご紹介いたします。
フラットトップギターの中でも人気のあるギブソンJ-45が発売されたのは、1942年で
ソリッドスプルース、マホガニーサイド&バックでバインディングはマルチプル
バインディングが施されていました。

 しかし材料の面では戦時中のため木材、金属の供給が制限されており、トップ材は
4ピース、トラスロッドはエボニー材でトラスロッドカバー無しで製作される時期が
あるなど、発売当初は決して恵まれた環境ではなかった。
 しかしトラスロッド無しのJ-45は非常に力強いサウンドを持ち、金属が使用されて
いない分、純粋なアコースティックサウンドが得られるなど、波乱に満ちた時代
ならではの奇跡が生まれている。

 1942年から1946年までのJ-45はヘッドにスクリプト・ロゴに“ONLY A GIBSON IS
GOOD ENOUGH”のバナーが入っているので有名である。
 その後数々のマイナーチェンジを繰り返しながらチェリーサンバーストのJ-45が
登場するのが1962年で、今回ご紹介するJ—45は1964年製で綺麗なチェリーサンバースト
が残る60年代の特徴が詰まった人気スタイルです。

 パーフリング(サウンドホールの装飾)がダブルで通称“ツーリング”と厚めの
ラージピックガードは1963年からの仕様変更で弦高調整が可能なアジャスタブル・
ブリッジは56年からオプションで付くようになるが、60年代はほとんどこのブリッジが
付いており歯切れの良い軽快なサウンドが支持されていました。
 サドルの構造はブリッジの両端に2本のボルトが内蔵されており、マイナスドライバー
で回すことでとブリッジ自体が上下し、弦高とテンションを調整できる画期的なデザイン
である。それがブリッジの振動部分を変化させギブソンサウンドの幅の広さを作りだした。

 サドルはローズウッド製のものとフェライト(陶器)の2種類があり、アタック感が
変わるので好みがわかれるところである。
 1964年のギブソンネックはフルアコやセミアコのモデルでも評判がとても良い。
指板の幅が少し広くネックの肉厚も程よいので弾きやすく、素材もしっかりしている
のでサスティーンも安定しています。
 指板は色の濃いハカランダを使用しておりレスポンスの良いアタック感と自然な
コンプレッションがあり、ギター全体で鳴っています。フィンガーピッキングから
ストロークまで幅広く弾けるギターです。

 エリッククラプトンがクリーム時代から使用していたES-335も1964年製でした。
ストラトも1964年までのフェンダー社製のものが特に人気があります。この年までの
ギターには何か特別なものがあるのかもしれません。 オ〜アメリカン。
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石橋楽器 渋谷店
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shibuya@ishibashi.co.jp





<デューク工藤:プロフィール>
プロフェッサー岸本に師事し今年渋谷店勤務5年目
数々のリジェンダリーを師匠と共に経験。
彼自身のフェイバリットミュージックは60年代から70年代の
ロック、ブルースとサウンド面でもヴィンテージサウンドに精通。
宝物探しのお手伝いを親切丁寧にいたしますので心より御来店
お待ちしております。












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