Ishibashi Mail Magazine Vol.19

GIBSON FIREBIRD NON-REVERSE 1966年製


1960年に入ると、ギブソン社は大幅なモデルチェンジを行い新しいコンセプトの
ギターを世に送り出している。今回ご紹介するファイヤーバードも代表モデルとして
あげられる。

50年代はレスポールモデルを代表とするエレキギターシーンを構築してきた
ギブソン社であるが、60年代に入ると伝統的なデザインはもはや古臭いデザインと
なった。当時のフェンダー社でもジャズマスターやジャガー、ムスタング等の新しい
コンセプトを持つギター達が発表されている。そんな中、当時ギブソン社の社長を
勤めていたマッカーティー氏の耳に、レオフェンダー氏が”ギブソンのコンセプトは
古い”といった中傷が小耳に入ることとなる。このことも含め奮起したギブソン社は
新たなモデルの開発に取り掛かることとなる。
レスポールからSGへとモデルチェジ、エクスプローラー、フライングV等が発表される
が、斬新なデザインは10年早く失敗に終わる。

1963年エクスプローラーの変形ボディーをモチーフにファイヤーバードを発表する。
初の試みとして、スルーネック構造が取り入れられていた。1963年から1965年にかけて、
リバースと呼ばれるヘッドおよびボディー形状を製作。ところが、ボディーバックの
コンター加工がフェンダー社のストラトキャスターの特許に触れるとのことで、
モデルチェンジを余儀なくされてしまう。そして1965年よりモデルチェンジを行い、
スルーネックの中止でセットネックに、またボディーの形状も変更されノンリバースと
呼ばれている。

 ノンリバース型には、I、III、V、VIIのモデルが存在する。IとIIIにはP90ピック
アップが搭載され(ボディーは流用の為、3個のピックアップがマウントできるように
Iにも大きなピックアップキャビティーが予め用意されています)、VとVIIにはミニハム
バッキングピックアップが搭載され、1969年まで生産されていた。
超レアモデルとして12弦モデルもエントリーされ、当時はリッケンバッカーが主導権を
握っていた12弦産業にもアピールしていた。

 ボディー材には、マホガニー材が使用され、P-90シングルコイルの太くて温かみの
あるサウンドとのマッチングで、中音域が強調されたワイルドなサウンドキャラクター
となっており攻撃的なロックサウンドが特徴。ハウリンウルフ、ストーンズの
ブライアンジョーンズやキースリチャーズなどロックR&B志向のアーティストに
指示されていた。

 カスタムカラーとして、GOLDEN MIST,SILVER MIST,KERRY GREEN,POLARIS WHITE,
PELHAM BLUE,FROST BLUE,EMBER RED,INVERNESS GREEN,CARDINAL RED,HEATHER POLY
等が用意され、現在ではコレクションの的となっている。少量生産ではあるが、
現在でもギブソンのカスタムショップ製として当時の製法そのままに復刻版が
製作され、レアカラーものも含め音楽シーンにて活躍している。

まさにレジェンダリ〜!


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<プロフェッサー岸本:プロフィール>
平成8年入社。現渋谷店のサブマネージャー。
ヴェンテージギターに関しての知識はイシバシでNo.1!
プロミュージシャンもお得意様にとても多く、彼のマインドに惚れ込み
多数お店に通っていただいている。
また、英語力もまずまずの為、直接ギター工場のマスター・ビルダーと
話し合いする事も。彼自身のフェイバリット・ミュージックは
カントリーロック、ブルーグラス等。
「親切丁寧な接客」をモットーに、ヴィンテージギター、高額ギターの
ご相談等、いつでも渋谷店にてお待ちしております。










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