Ishibashi Mail Magazine Vol.17

Chapter:11 SPEAK OF THE DEVIL / OZZY OSBOURNE

オジーの初代ギターリスト、ランディーローズが他界して早くも25年が過ぎようとしている。
ランディーの出現は当時のハードロックシーンに衝撃が走った。テクニックは抜群で、しかも
ルックスに関しては文句のつけようなないくらい素晴らしい。オジーとは対照的なタイプに
音楽誌は挙って特集を組んだものだ。

 そのランディーが25歳と言う若さで飛行機事故にて他界してしまう。バンドは存続を続ける
ために新たなギターリスト探しをしなければならなくなった。その臨時メンバーとして迎えた
ギターリストが、この映像に登場してくるブラッド・ギルズである。当時は”ルビコン”と言う
バンドを結成していたが、新たなバンドを結成するために準備をしているところに、今回の
悲劇で急遽、オジーを助けることとなった。この時、結成を準備していたと言うバンドが、言う
までもない「ナイト・レンジャー」であった。

 ランディーはギブソンギターをこよなく愛しプレイしていたが、ギルズはフェンダーギターを
多様し、しかもこの時代まだ名前ぐらいしか知られていない”フロイド・ローズ”のトレモロを
搭載し、変幻自在なアームプレイをしていたことが日本のギターキッズを更に虜にした。
今までに聞いたことも無いくらいにアームダウンをしても、チューニングが狂わないと言う全く
もって信じられない状況で、当時としては物凄い画期的な開発であったと思う。
 ギルズが使用しているフェンダーのストラトは数年後、”ブラッド・ギルズ モデル”として
コピーモデルが日本で物凄く売れたギターとなって行くことは、この時点では予想も出来なかった。

 また、同タイトルでCDも発売されているが、映像とは曲目が全く違う。CDではキーボード無しで
全てブラック・サバスの曲目を演奏しているが、映像はオリジナル曲なのである。収録時期は
82年後半なのではないかと思う。このラインナップで日本にも来日しており、中野サンプラザに
私も見に行った。印象といえば映像のようにセットが豪華でなく、アンプがただ並べられている
だけの、良くあるハードロック・ライブのセッティングだったのを良く覚えている。
 ランディーの登場も衝撃的であったが、このブラッドの登場も輪をかけて衝撃的で、どの様に
してあのアーミングをしているか、ギターキッズの目はライブではブラッド1本に絞られた訳だ。

 そしてこの映像は日本では発売されていない。わたしも数年前中古で入手したがポルトガル盤
であった。字幕をみると英語とポルトガル語の2種となっている。貴重な映像として是非、日本版の
発売も望みたいところ。(ビデオでは出ていた記憶であるが・・・)
 ギルズ以外でも見所は沢山ある。収録曲の貴重さもあるが、オジーの若さや大掛かりなセット、
異常に最後まで首を振り続けるベーシストのルディー・サーゾやレインボーにいた頃は想像も
出来なかったキーボードのドン・エイリーのコスプレ等、笑える部分も多々ある。
 そして御大オジーは来年確か60歳になる。そして生きていればランディーも50歳になっている
この2007年に、まだまだヘビーなロックを供給し続けているオジーに乾杯と締めくくりたい。





[SPEAK OF THE DEVIL / OZZY OSBOURNE]

1.OVER THE MOUNTAIN
2.Mr CROWLEY
3.CRAZY TRAIN
4.REVELATION (MOTHER EARTH)
5.STEAL AWAY
6.SUICIDE SOLUTION
7.GOODBYE TO ROMANCE
8.I DON'T KNOW
9.BELIEVER
10.FLYING HIGH AGAIN
11.IRON MAN
12.CHILDREN OF THE GRAVE
13.PARANOID

Ozzy Osbourne (Vo)
Brad Gillis (Gt)
Rudy Sarzo (Ba)
Don Airey (Key)
Tommy Aldridge (Dr)




ジャケット






82年日本公演のチケット







オジーのその他の映像の数々



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