Ishibashi Mail Magazine

もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー

「イシバシ・メールマガジン」初回発行以来、継続している人気コーナー”この1枚を聞け”の全てのバックナンバーを掲載しました。アルバム発売当時の時代背景やエピソードも満載!ややマニアックな一枚をもう一度要チェックです!


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この一枚を聞け! [ASSAULT ATTACK / THE MICHAEL SCHENNKER GROUP]



 今回紹介するアルバムは孤高のギタリスト、マイケル・シェンカーのバンド、THE MICHAEL SCHENNKER GROUPが1982年に発売した「ASSAULT ATTACK(邦題:黙示録)」です。

 UFO〜 Scorpionsと渡り歩いたマイケル・シェンカーは1980年にソロ名義のアルバム「The Michael Schenker Group」を発売する。このアルバムは泣きのギター大好きな日本人に非常にウケ、ゲイリー・ムーア、ランディー・ローズと並び、80年代前半の日本人が好きなメタル3大ギタリストの一人となったのです。そして1981年夏、MICHAEL SCHENNKER GROUPが待望の初来日を果たしました。

 バンドにはキーボードに元UFOのポール・レイモンド、そしてドラマーにはあのコージー・パウエルを従えての来日だった為、当然ながら満員御礼!(★) 来日の直後に発売となるセカンドアルバム「M.S.G(邦題:神話)」に収録の新曲も披露されたライブであったため、大好評であったのは言うまでもないのです。このライブの模様は「ONE NIGHT AT BUDOKAN(邦題:飛翔伝説〜M.S.G.武道館ライヴ)」というタイトルで音源化されていますので、こちらもチェックしてみてください。

 そんな順調に見えたバンドですが翌年、バンドの内部は一転します。コージー・パウエルがRAINBOW時代のヴォーカリスト、グラハム・ボネットをバンドに引き入れたのです。しかも、引き入れた後に当の本人は即脱退! こんなことってあるのでしょうか(笑)

 新たなMSGはヴォーカルにグラハム・ボネット、ドラムにテッド・マッケンナ、ベースにクリス・グレンと言う布陣でこのアルバムを完成させたのです。私の大好きなのは2曲目の“Rock Tou To The Ground"と5曲目の“Desert Song”で、共にグラハムが強力に熱唱しています! 眉間に血管浮き出まくりながら歌うそのスタイルは、唯一無二ともいえる存在であります。

 そして新布陣となったMSGは1982年に大舞台となる“レディング・フェスティバル”に初お目見えすることになっていました。しかし、ライブ開催の2日前に些細なトラブルでグラハムとマイケルは喧嘩となり、グラハムはその場で脱退。アメリカへと帰ってしまったのです!!

 そんなことってあるんですね! しかも、レディング・フェスティバルに出演するため、たった1日で前ヴォーカリストのゲイリー・バーデンを呼び寄せ、数時間リハーサルを行った後に、このフェスのステージに立ったというのです! もはやビックリ以外の何物でもないのです(笑)

 そんな犬猿の仲も時が経ち、歳をとると丸くなるのか先日、マイケル・シェンカーとグラハム・ボネットが日本でジョイントライブを行いました。レビュー等を拝見すると非常に良いライブだったと聞こえてきてます。しかも、“Desert Song”とアルバム1曲目の“Assault Attack”をグラハムとジャムったらしいのです! ホント、見たかったな〜(泣) とにかくこの1枚を聞け!!


★2006年7月に配信されたMSG初来日公演に関する記事はこちらから
→「マイケルシェンカーとCRY BABY」

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