Ishibashi Mail Magazine

もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー

「イシバシ・メールマガジン」初回発行以来、継続している人気コーナー”この1枚を聞け”の全てのバックナンバーを掲載しました。アルバム発売当時の時代背景やエピソードも満載!ややマニアックな一枚をもう一度要チェックです!


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この一枚を聞け! [JONI MITCHELL / LADIES OF THE CANYON]



 今回、紹介するアルバムは1970年に発売されたジョニ・ミッチェルの「Ladies of the Canyon 」である。1997年にロック殿堂入りを果たしたミュージシャンズ・ミュージシャン、最近は画家での活動も有名でグラミー賞を9回も受賞している凄いアーティストなのである。

 ジョニはニール・ヤング、ZZ TOP、最近ではディキシー・チックスなどと同じで、アメリカでは絶大な人気を誇るのに日本ではそんなに評価されていないアーティストの一人でもあるように思える。1960年代にカナダで活動を初めて拠点をアメリカに移し、デビューは1968年とベテラン中のベテランなのです。

 そしてこのアルバムには外してはならない2曲の名曲が含まれている。その1曲が”Woodstock”という曲。クロスビー、スティルス、ナッシュがウッドストックに出演した際に感じた事を、当時一緒に暮らしていたグラハム・ナッシュから話を聞いて作ったといわれている名曲である。この曲はクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングの名盤「Deja Vu」にも収録されており、ジョニのアコースティックな曲調と対照して、ロック調に仕上がっているのも特徴的である。

 もう1曲が”The Circle Game”である。学生運動を題材にした名作映画「いちご白書」の主題歌である。ただ映画の方では確か違う人が歌っていた記憶です。また、曲の原点はもともと旧友であるニール・ヤングとの会話に中で生まれたというのがとても有名な話である。日本でもこの曲を歌姫、白鳥英美子がカバーして歌っているのです。そして昭和の名曲、バンバンの”いちご白書をもう一度”という曲がありますが、あの”いちご白書”とはまさにこの映画なのです。といってもこのバンバンの曲も知らない人が今ではほとんどなのでしょうか?(笑)。

 アルバムの歌詞を見ても良くわかるのですが、ジョニという女性は当時からかなりカッ飛んでいたのではないかと思われる節がある。70年に開催されはワイト島フェスティバルでは彼女のMCが伝説にもなっている。当時はフラワームーブメント真っ只中で、このフェスの出場者はジミヘンやザ・フー等、エレキバンドがほとんど。ライブではドラッグでラリっているのは当たり前、喧嘩や暴動も絶えなかったのである。その、暴れん坊たちに対して、アコギ1本でステージに乗り込み「みんな頭冷やせ!じっくり考えろ!!」と言い放ったそうである。このときジョニは27歳、なかなかいえませんよね〜。

 80年代にはその音楽性をジャズ・フュージョンを主体にした物に変化していくのである。その背景には当時付き合っていたのが鬼才ベーシスト、ジャコ・パストリアスであったからともいわれている。1980年にはベースをジャコ、ギターにはパット・メセニー等を従えてライブ映像「Shadows and Light 」も発表している。こちらも必見ともいえます。

 そしてジョニは今年確か67歳になる。しかも現役で、アルバム・ジャケットなんかは自分で書いてしまっている。そのカッ飛んだスタイルはいつまでも続けて欲しいのもである。とにかくこの1枚を聞け!

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