この一枚を聞け! [TOYS IN THE ATTIC / AEROSMITH]

TOYS IN THE ATTIC / AEROSMITH
TOYS IN THE ATTIC / AEROSMITH

 今回紹介するアルバムは1975年、AEROSMITHが発表した通算3枚目のアルバム「TOYS IN THE ATTIC(邦題:闇夜のヘヴィーロック)」です。相変わらずですがこの時代の邦題がハジけています!

 AEROSMITHは1973年にデビュー。アルバム「AEROSMITH(邦題:野獣生誕)」でアメリカンハードロックの中心的バンドとなりました。バンドのメンバーはヴォーカルにスティーヴン・タイラー、ギターにジョー・ペリーとブラッド・ウィットフォード、ベースにトム・ハミルトン、ドラムにジョーイ・クレイマーと一時期を除き、この不動のメンバーで現在も活動を続け、ツアー中のバンドでもあります!

 デビューから2作目まではアメリカンハードロックが根付き始めた時代であったので、チャートを賑やかすようなバンドではありませんでした。しかし、このアルバムが発売された1975年頃になるとKISS、MONTROSEといったアメリカンハードロックバンドが多く活躍し、シーンを盛り上げたことから、AEROSMITHもこのアルバムから頭角を現します。

 デビューした当時はそのバンドスタイルからストーンズの真似をしている等、よく言われたものです。ただその印象を吹き飛ばしたのが1曲目に収録されている“Toys in the Attic ”でした。前作2作の中には無かったハイスピードの曲で、ベースラインなどは当時、この曲を指で弾いてるのかと驚愕させたものです。

 そして、このアルバムには後にAEROSMITHの代表曲になる“Walk This Way”が収録されています。個人的にはアナログ盤でのB面1曲目の“Sweet Emotion”が非常に好きです。イントロのベース部分が非常に何かを感じさせてくれる期待感がありますね。それと“Big Ten Inch Record ”などが実にエアロっぽいと思います。

 また、特筆すべきはやはりアルバムジャケットです。この時代に発売されたアルバムのジャケットワークは、どのアーティストも非常に凝ったモノ採用しています。エアロは2作目まではとても“?”のジャケットでしたが、このアルバムは素晴らしいものに仕上がっています。やはりLPレコード時代の良かった部分でもありますね。

 AEROSMITHを始めてみる観る事になったのはこの2年後の1977年2月のこと。今でもはっきり覚えております。高校入試の数日前、「大事なバンドが来日する」と言ってライブに出かけ、親に思いっきり怒られた記憶があります(笑) しかし、ライブの印象は決して良いものではありませんでした。それは演奏が実に荒かった!前座のBOW WOWの方がしっかり演奏していたようにも聞こえてました。今思うとこの時代の日本公演は、やはりナメられていたのかもしれません。

 しかしそれを払拭するのは1988年、11年ぶりに来日した時の公演です。バンドもノリに乗っていたからか、そのグルーヴはとてつもないモノがありました。そして、AEROSMITHは今でもツアー中です。噂ではこれが最後のツアーになるとも囁かれています。しかし。そんなことは外タレアーティストにはよくある事(笑) また日本に来て大暴れしてもらいたいですね。その時まで、とにかくこの1枚を聞け!!