Ishibashi Mail Magazine

Ishibashi Mail Magazine Vol.146

スターキー星の「月刊 GUITAR TALKING」第26回

Gretsch FSR G6134CG Penguin Cadillac Green



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 みなさん、こんにちは。スターキー星です!

 横山健 Ken Yokoyama氏のシグネチャーモデル、FSR G6136T-KF Kenny Falconが発売された影響もあり、今グレッチがとても熱いです。1883年の創業以来132年に及ぶ長い歴史の中で、初めての日本人アーティストのモデルの登場であり、ホワイトファルコンにキャデラックグリーンのカスタムカラーを纏った話題性抜群の一本、かなりの盛り上がりを見せております。

 今回のメルマガでご紹介している一本も、どこかケニーファルコンを彷彿させる外観です(笑)。 グレッチのラインナップの中では比較的ニッチな路線でしょうか、「ペンギン」というモデルです。平たく言ってしまうと、「デュオジェット」をベースにホワイトファルコンの豪華絢爛な外観を融合させたギターで、オリジナルはヴィンテージ市場でもほぼ幻のギター、思わず目玉が飛び出るような値段がついています。こちらでご覧いただいているのは「ファクトリースペシャルラン」といって日本国内の工房にて限定復刻された特別カラーのモデルです。

 デュオジェットというと、ジョージ・ハリスンがビートルズ初期からソロ活動を通して長年愛用していた事でも有名ですが、楽器の登場は1953年。同時期に先行して発表されたフェンダー・テレキャスターや、ギブソン・レスポールといったソリッド・エレクトリックギターの台頭に対抗して開発されたギターです。長年バンジョーやマンドリン、アーチトップ/フラットトップギター、ドラムスの製作を手がけてきた老舗楽器メーカーとしてのプライドが如実に表れており、「ソリッドボディ」と銘打ちながらも、アーチド・ラミネイトメイプルトップとマホガニー・バックのチェンバード(中空)構造で、アーチトップに準じるような手間隙かかる工程が実現されているところに当時のグレッチ社の複雑な心持ちを見て取れます。

 こちらのグリーンペンギンは、一般的なリイシュー版デュオジェットに準じるサイズ。13.25インチウィズ・1.75インチデプスのボディは、多くの日本人にとっても取り回しが良く、ライブでもステージ映えする美しいゴールドハードウェアと、存在感のあるVシェイプのヘッドストックにバーチカルロゴ(ヘッドロゴが縦文字)をフィーチャーしています。

 シンクロソニック・ブリッジは、ギブソン社のチューン・オー・マチック・ブリッジに先駆けて1951年に登場したものでオクターブ調整が可能な構造になっており、時期によって仕様はマイナーチェンジされております。1940年代終盤以降のグレッチを象徴するダイナソニック・シングルコイルピックアップ、ハンドメイドのキャデラックGテイルピースといった王道スペックを採用。エボニーフィンガーボードにはフェザーモチーフのエングレイブが施されたハンプブロック(コブ上のポジションマーカー)が施されており、これまたプレミアムな演出です。メーカー希望小売価格は523,800円ですが、一本限りアウトレット品として特別価格でのご案内が可能ですのでお気軽にお問い合わせくださいませ。

 さぁ、ギターヘブンの扉をノッキンオン!!





<お問い合わせ>


石橋楽器 渋谷店
TEL 03-3770-1484
shibuya@ishibashi.co.jp

<スターキー星:プロフィール>
 プロフェッサー岸本の愛弟子であるデューク工藤に師事、池袋店〜御茶ノ水本店を経て、現在は渋谷店にてサブマネージャー(副店長)を務めている。日本国内最高レベルのノウハウを持ったスタッフとしてフェンダーのプロダクトスペシャリストに認定されている他、ギブソン・ファクトリーも定期的に訪問して選定買付け等を行っている。彼自身のフェイバリットミュージックはブルースやブルースロックが中心で主に60〜70年代ロックを愛聴。
 皆様がますます充実したミュージックライフを送れるよう、アップトゥデイトな情報のご案内、そして一生愛用できるギター捜しを親切丁寧にお手伝いたします。