Ishibashi Mail Magazine

Ishibashi Mail Magazine Vol.104

楽器流行通信第12回




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YAMAHA THR10


 日本が世界に誇る「YAMAHA」から、これまでのギターアンプの常識を覆し、新しいコンセプトの基に開発された新型アンプとして発売されたTHRシリーズ。THRが"第3"を意味する"Third"からインスパイアされた製品名である事からもYAMAHAが新次元のアンプを目指した事が伺え、5w仕様のTHR5、そして今回紹介する10w仕様のTHR10の2種類がリリースされている。

 ヤマハのギターアンプといえば、FシリーズやDGシリーズなど歴代の名器が名を連ねるが、THRの開発経緯としてその技術とノウハウを継承しつつも現代のギタリストのためのギターアンプのあり方を追求。DTM等で多様化するギタリストのスタイルを模索する中で、「ギターアンプを床から机に上げる」ことをテーマとし、コンパクトでありながらもオーディオとしての高品位な音楽再生にも対応する等、オフステージでの演奏に必要な全てが凝縮され、発売以来絶大な人気を集めている。

 まず目を引くのが、「レトロ」というキーワードを大切にしたというデザイン。一昔のラジオとも取れる個性的なデザインは、試作段階で「何かの測定器?」という声もあったというが、真空管を模してオレンジに光るイルミネーション「バーチャル・チューブ・イルミネーション」は、開発者が絶対に譲れなかったポイントとしている程の拘りで、電源を入れるとゆっくりと明るくなる真空管アンプ的なニュアンスがギタリストの心をグッと掴んで離さない。

 そして今回の動画撮影時、ギターサウンドもさることながらMP3プレイヤーを接続してAUX INから音楽を再生させた際に、イシバシ撮影チームも思わず驚愕した程の圧倒的なサウンドクオリティーを誇るTHR10には、フルレンジスピーカーが2基搭載されている。ギターアンプとオーディオという異なる特性が求められる要素を同じスピーカーで両立。楽器メーカーであると同時に世界トップレベルのオーディオメーカーでもあるヤマハのギターアンプのエンジニアとオーディオのエンジニアによる共同開発だからこそ実現可能なった、THRの最大の魅力である。

THR10仕様
搭載アンプシミュレーションCLEAN, CRUNCH, LEAD, BRIT HI, MODERN, BASS, ACO, FLAT
搭載エフェクトCHORUS, FLANGER, PHASER, TREMOLO, DELAY, DELAY/REVERB, SPRING REVERB, HALL REVERB, *COMPRESSOR, *NOISE GATE  (*の印がついているエフェクトはTHR Editor上でのみ使用可能です)
クロマチックチューナー内蔵
接続端子INPUT、PHONES、AUX IN、USB
コントロールAMP, GAIN, MASTER, BASS, MIDDLE, TREBLE, EFFECT, DLY/REV, GUITAR OUTPUT, USB/AUX OUTPUT, USER MEMORYスイッチ x 5, TAP/TUNERスイッチ
A/Dコンバーター24 ビット+3 ビットフローティング
D/Aコンバーター24 ビット
サンプリング周波数44.1kHz
メモリー数ユーザーメモリー × 5
定格出力10W(5W+5W)
スピーカー8cmフルレンジ x 2
電源電源アダプターまたは電池(単三形アルカリ電池またはニッケル水素電池 [eneloop]×8本)で駆動
寸法(W×H×D)360×183.5×140mm
重量2.8kg
付属品電源アダプター、USBケーブル、ステレオミニケーブル、Cubase AI DVD-ROM、取扱説明書


ミサワマサヒロ
ミサワマサヒロ・プロフィール
音楽学校メーザー・ハウスにて、矢堀孝一氏に師事。ギブソン・ジャズ・ギター・コンテストのバンド部門にて優勝を果たす。その後、レコーディングやライブのサポートなどで活躍し、イシバシ・バンド・コンテストのイメージ・ソングの作曲&演奏も担当。さまざまなデモ演奏でも活躍するギタリスト。