Ishibashi Mail Magazine

Ishibashi Mail Magazine Vol.103

楽器流行通信第11回


Roland V-Drums TD-30KV-S



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V-Drums TD-30KV-S


 ローランドから新しいV-Drums「TD-30KV-S」が登場した。V-Drumsといえばエレドラの代名詞とも例えられるが、ここまでの存在になりえた要因は、代を重ねるごとに生ドラムと遜色ないほどにまで高められた「叩き心地」ではないだろうか。一口に叩き心地と言っても物理的なパッドの材質等だけでなく、音源も含めたシステム全体で作り出されるものであることは言うまでもない。今度の新しいV-Drumsは、新開発のセンサーを搭載した新しいVパッドとともに、V-Drumsシステムの中枢「TD-30」音源も劇的な進化を遂げている。

 ここ最近のローランド・シンセサイザーを語る上でもキーワードとなっている「SuperNATURALサウンド・エンジン」を、このTD-30にも搭載している。Behavior Modeling Technology 〜楽器の持つ、音を鳴らすための構造そのものや振る舞いをシミュレートする技術〜 が投入されており、V-Drumsで搭載されたのは今回が初めてである。機械的にシンセサウンドを出力するのではなく、人間の叩くフィーリングをそのまま表現することが可能となっている。

 また新開発センサーを搭載したパッドと新音源の組み合わせにより、叩く位置による音色の変化が再現でき、繊細なピアニシモから迫力のフォルテシモまで、広大なダイナミックレンジで表現することが可能。リズムを刻む上で重要な役割を果たすハイハットも、踏み込む強さで音色が変わる表現も容易。この微妙な音色変化はぜひ動画で確認して欲しい。

 
今回アンビエンスも強化された。アンビエンスとは部屋鳴りや響きのことで、これがドラムの音色を決定していると言っても過言ではないだろう。オーバーヘッドマイクの位置や部屋の大きさなども簡単に調整できるようになり、より積極的に音作りに反映することが可能となった。単にドラムの音色エディットだけではなく、アンビエンスを細かく調整してサウンドを決定できるのもV-Drumsならではの魅力だ。さらにアンビエンス専用のフェーダーも新たに搭載しているので、演奏しながらでも簡単に調整が可能となった。


キット構成ドラム・サウンド・モジュール=TD-30×1、Vキック=KD-140-BC×1、Vパッド(スネア)=PD-128S-BC×1、Vパッド(タム1、タム2)=PD-108-BC×2、Vパッド(タム3、タム4)=PD-128-BC×2、Vハイハット=VH-13-MG×1、Vシンバル・クラッシュ=CY-14C-MG×2、Vシンバル・ライド=CY-15R-MG×1、ドラム・スタンド=MDS-25×1
別売品シンバル・マウント=MDYシリーズ、パッド・マウント=MDHシリーズ、パーソナル・ドラム・モニター=PM-30、PM-10、V-Drumsアクセサリー・パッケージ=DAP-3、V-Drumsマット=TDM-20

※キック・ペダル、スネア・スタンド、ハイハット・スタンド、ドラム・スローンは製品に含まれません。


山崎 彰
山崎 彰 Profile
20歳でプロとしての活動を開始。西城秀樹、財津和夫、久松史奈、藤重政孝、渡辺美奈代、江口洋介、陣内大蔵、Jazzでは松本英彦、その他多くのプロジェクトにドラマーとして参加。また、Roland の V-Drums のデモ・パフォーマンスを日本全国及び海外でも公演し、V-Drumsの伝道師?!となる。

2004年、ブライアント・マックニール(Vo & Ba)と共に LIFE ON EARTH 結成。2006年、日本人アーティストで初めてローリング・ストーンズ中国・上海公演のオープニング・アクトで演奏する。

現在は LIFE ON EARTH の活動と平行して、様々なアーティストのレコーディングやライブでも活躍中。

(プロフィールはオフィシャルサイトより抜粋)