デューク工藤の【ギブソンエレキ座談】第10回

Gibson Custom Shop Don Felder "Hotel California" 59 Les Paul Aged

　ES-335は1958年に発表されたモデルで、センターブロックを持つチェンバード・ウィング構造に大きな特徴があります。ギブソンの伝統的なアーチトップの技術をベースに、レス・ポールなどに代表されるソリッド・エレクトリック・ギター開発のノウハウをも多分に加味されてデザインされたギターで、エリック・クラプトンやラリー・カールトン、リー・リトナー…名前を挙げていくとキリがないですが、様々な分野で超一流のギタリストのプレイを支えてきました。

今回入荷の一本は、当店スタッフがギブソン・ナッシュビル・カスタムショップ現地にて綿密なミーティングを行い奇跡的に実現されたスーパースペック335です。ヒストリック・コレクションの63" ES-335をベースにエイジドフィニッシュが施されたグローバーペグ,ハードウェアーを採用し、ピックアップは箱鳴りの良さを最大限に引き出す57Classicを搭載、コントロールノブにはブラックのトップハットノブをセレクト。

そして何とトラスロッドカバーには「Custom」ロゴ…。そう、「あの1964年製のES-335」をモチーフにした一本です。

　通常、Historic Collectionの335はグロスフィニッシュのみのラインナップとなっておりますが、今回Vintage Original Specによるフィニッシュを選択。アンティーク加工された極薄のラッカー塗装により、カスタムショップならではの厳選された木材の特性を十分に引き出しております。

また、ヴィンテージさながらの自然でウッディな最上級のギター鳴りが楽しめます。更にVintage Original Specはネック形状の最終仕上げにも拘っておりネックバインディングのエッジに丸みをつけ、ネック形状も握り心地が良くなるように全体的に温かみのあるフィーリングが出るよう丁寧に仕上げています。

　もちろんネックのディープジョイントや、テーパードのヘッドストック、ホリーウッドの突き板もカスタムショップのヴェテラン職人の腕で忠実に再現。さらにはバンブルビータイプのオイルコンデンサや薄いバインディングなどもしっかり復刻されています。

　1963年スタイルならではのエアー感のある繊細なトーンに加えて、グローバーペグを採用した事によりヘッドストックの重量が増しギター全体の振動にまとまりが付き、しっかりとコシのあるタイトで芯の通ったトーンが満喫できるスペシャルな一本です。生音で軽く爪弾いただけでも、すぐにそれと分かる一本。この甘さと艶のある音色、病み付きになること間違いありません。やっぱギブソン！

シリアルナンバー：A-30144
重量：3.76kg

＜お問い合わせ＞

石橋楽器　池袋店
TEL 03-3980-1484
ikebukuro@ishibashi.co.jp

＜デューク工藤：プロフィール＞ プロフェッサー岸本に師事し、渋谷店での6年間に数々のリジェンダリーを師匠と共に経験。ただいま池袋店に勤務。 彼自身のフェイバリットミュージックは６０年代から７０年代のロック、ブルースとサウンド面でもヴィンテージサウンドに精通。宝物探しのお手伝いを親切丁寧にいたしますので心より御来店お待ちしております。