Ishibashi Mail Magazine

Ishibashi Mail Magazine Vol.70

American Sound History [Gibson J-200 1955年製]


  今回はキング・オブ・フラット・トップ”J-200”の入荷!!しかも1950年代では滅多にお目に掛かれないブロンド・フィニッシュの入荷です。

 J-200は1938年に当時では破格の200ドルで登場し、40年代まではスーパージャンボ、スーパージャンボ200、SJ-200とモデル名の変更があり、1947年には本体のラベルはSJ-200でしたがカタログ上ではJ-200となりました。ラベルのSJ-200は50年代初期まで使用されていたと言われていますので今回の1955年製はラベルにJ-200と書かれた初期物になります。

 ナチュラルカラーが登場するのは発売から10年後の1948年の事でした。ボディー材は戦前まではサイド&バックにローズウッド材が使用されていましたが、戦後はメイプル材が採用され始め,パワフルなサウンドのイメージになり始めました。特に人気が高いのは、やはり1950年代で、力強い鳴りが特徴です。60年代に入るとチューンOマチックブリッジになり今度は歯切れの良いジャッキッとしたサウンドになります。

 今回の1955年製のJ-200はブリッジが初期タイプのムスタッシュ(髭)ブリッジで両サイドがくり抜かれていて、60年代のチューンOマチックブリッジはくり抜かずインレイが施されていました。

 ペグはクルーソンのノーライン、シングルリング、シャフトホールありの1953年〜1956年頃のスタイルで59年からのグローバー・ロトマチックに比べ軽量でギターの鳴りも良いのが特徴でもあります。

 1955年製のブレーシング構造はトップ材に二つの”Xブレーシング”があり、一つはサウンドホール下に”ワイドXブレ−シング”があり、もう一つはサウンドホール上(指板下)に”ワイドXブレーシング”があります。これもパワフルなサウンドのポイントかもしれません。また50年代に入るとボディーの深さも大きくなり、これによりパワフルなサウンドにより一層なったのでしょう。

今回のJ-200はオリジナル度も高くコンディションも文句なしの1本です!!ナット、サドル交換済、ブレーシングは変形の為、Xブレーシング下のラダーブレシングトーンバー2本が交換されています。(オリジナルのブレーシングももちろん付属してます。)

貫禄十二分な迫力のサウンドをお楽しみあれ。オ〜アメリカン!

<お問い合わせ>
石橋楽器 池袋店
TEL 03-3980-1484
ikebukuro@ishibashi.co.jp





<デューク工藤:プロフィール>
プロフェッサー岸本に師事し、渋谷店での6年間に数々のリジェンダリーを師匠と共に経験。ただいま池袋店に勤務。
彼自身のフェイバリットミュージックは60年代から70年代のロック、ブルースとサウンド面でもヴィンテージサウンドに精通。宝物探しのお手伝いを親切丁寧にいたしますので心より御来店お待ちしております。