Ishibashi Mail Magazine Vol.57
今回は1957年製カントリーウエスタンをご紹介いたします。 サザンジャンボのナチュラルカラーモデルで、時代により名称変更はありますが色がナチュラルカラー以外はほとんど同仕様となります。元々は1954年にサザンジャンボのナチュラルカラーでオプションとして登場して、1956年に”カントリーウエスタン”の名前が付きました。しかしその後、1960年にはSJN(サザンジャンボナチュラル)になり、1962年にはSJNカントリーウエスタンと名称変更されました。 1962年後期にはスクウェアーショルダーに3ポインテッドピックガードに変更され、ハミングバードのように豪快なロックサンドが出るようになります。このスクウェアーショルダー期のカントリーウエスタンの使用で有名なミュージシャンはシェリル・クロウがあげられます。現在ギブソンはシェリル・クロウモデルとしてカントリーウエスタンスタイルのモデルを生産しており非常に人気があります。サウンドはレンジが広くルックスもとてもクールなのでシェリル・クロウのファンでなくてもジャンルを越えて愛されています。 今回の1957年製はラウンドショルダーボディーのシリーズでも特に力強いサウンドがする年代で人気があり、50sの握りの良いネックは本当に良く出来ていて本物の職人魂が感じられます。ギブソンのレス・ポールもそうですが50年代のネックはしっかりとした太さと上質なマホガニー材で握った時に温かみがあり、試行錯誤しながら握りやすい形状に削り込んで作られており安心感があります。 フェンダーでも50年代のネックは同じように握りやすく、当時レオ・フェンダーのパートナーであったジョージ・フーラトンは職人が帰ったあと製作したネックを握り、満足いかないものは再度職人に戻したという逸話があるほどです。 1957年のカントリーウエスタンはヘッドに”クラウン・インレイ”が入り指板には”ダブル・パラレルグラム・インレイ”に白のバインディング、ボディはマルチプル・バインディング、サウンドホールはダブルリングでラージピックガードと50年代後半のスタイルとなっています。また、ブリッジはアッパーベリーのサドル固定型、61年からはアジャスタブルタイプになりますが、サドル固定型のほうは音の振動がタイトな分、フィンガーピッキングで弾いたときにしっかりと音がまとまり、鳴りすぎないのが特徴と言えるでしょう。今回のギターも間違いなくアメリカンサウンドヒストリーの仲間入りです。オ〜アメリカン! <お問い合わせ> 石橋楽器 池袋店 TEL 03-3980-1484 ikebukuro@ishibashi.co.jp
|