Ishibashi Mail Magazine Vol.49
Ishibashi Mail Magazine Vol.49
| 1958年フェンダー社はテレキャスター、ストラトキャスターに続く高級機種ジャズマスターを発表した。ジャズマスターは25.5インチのスケールでテレキャスター、ストラトキャスターと同じスケールだがヘッドはやや大き目でブリッジからアームユニットの弦を固定するところまでやや距離がある特殊なアームシステムでフローティングトレモロと呼ばれる物が搭載されました。そしてこのモデルは”ジャズマスター”と名前が付くように、ギブソンのジャズギターを意識したような箇所が何点かあります。 まずピックアップは今までのシングルコイルと異なりやや横幅のあるギブソンの”シングルコイルソープバー”スタイルのようでピックアップの構造上コイルの巻き方を縦長ではなく、横長に巻き付けると音が太くなると言われている。ジャズマスター用のピックアップは縦に短く横に長い、見た目の面積がハムバッカーサイズほどの大きな物で、サウンドはテレキャスター、ストラトキャスターより太目なマイルドな音がします。 またブリッジサドルから弦を固定するテールピースまでやや距離があるのもギブソンジャズギター風でもあります。しかしジャズマスターの場合はこれにアームユニットが付いており、これによりロックサウンドへのアプロローチも出来、このユニットを使い数々のかっこいい名フレーズが生まれました。 今回の1958年のジャズマスターは初期もので、特徴としてもっとも目立つのはゴールドカラーの”アノダイズドピックガード”です。アルミ板の科学的素材アルマイトで1959年までの2年間のみ使用されていました。それ以降は3プライの”セルロイドピックガード”を使用するようになります。アノダイズドは初期のプレシジョンベースなどにも使用されており見た目の良さと希少性で大変人気があります。ジャズマスターは1958年に発表される前年に試作品モデルも存在しその時のピックガードは黒の”アノダイズドピックガード”でストラト用のネックが使われておりピックアップカバーも黒でした。 配線はトグルスイッチを使用した3点セレクトと”ジャガー”にも使用されている”プリセットシステム”で、このプリセットはONの時フロントのみのボリューム、トーンコントロールができます。音色はプリセット時の方がやや甘くなるのが特徴的です。 当時、思考錯誤で作られた”ジャズマスター”は当初のジャズ色からサーフミュージック、グランジ、オルタナティブと様々な音楽に使われ楽器としてここまで幅広い音楽に愛されれば幸せでしょう。まだまだ新しい音楽を作りそうな力をもつ歴史に残るギターでしょう。オ〜アメリカン！ ＜お問い合わせ＞ 石橋楽器 渋谷店 TEL 03-3770-1484 shibuya@ishibashi.co.jp
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