Ishibashi Mail Magazine

Ishibashi Mail Magazine Vol.38

Fender Jaguar candy apple red 1966年

1962年にデビューをした“ジャガー”は、60年代サーフ・ミュージック・ブームの中心的モデルでした。70年代以降、時代の流れと共に一度生産が中止したこともありましたが、90年代に入り、ニルヴァーナやソニック・ユース等のグランジ系ミュージシャンの使用により、再び注目され脚光を浴び再生産が始まり時代とジャンルを超え、世界中で愛されているモデルです。

 今回は1966年製でフェンダー社がCBSに買収された後のモデルです。“F”マークの入ったペグ(通称“Fキー”)とネックジョイントプレートや、バインディングネック、ブロックポジションマークがこの時期の特徴。

 ”キャンディーアップルレッド”で仕上げたカスタムカラーは大変希少で、CBSの”キャンディーアップルレッド”はプリCBS時代に比べ色が明るく、ややオレンジ色風なものが存在します。これは1965年以前はメタルの赤の下地がシルバーでしたが1965年途中よりゴールドに変わることが表面の色に変色の影響があるからです。

 過渡期にはボディがシルバー、ヘッドはゴールドと混在するものもあり、”キャンディアップルレッド”といっても時代により色合いの感じが異なります。

 CBSに入ってからジャガーの見た目の変更で目立つところは”ブロックポジションマーク”ですが、ヘッドの形状もやや大きくなりより外周ラインがラフな部分が無くなり、機械的に美しく削られています。また、フェンダーロゴとストリングガイドもナット側に移ります。

 細かい仕様はメールマガジンVol.31号の1963年ジャガーでも確認できますが、1963年のものとパーツ的に変更があるのは、1965年頃から金属パーツがニッケルからクルームメッキに変更されることです。コレはギブソン社でも言えることでこの時期に金属パーツがクロームになり、明るいイメージになります。1966年はレアカラーものが通常のサンバーストに比べても非常に多く生産されており、これも時代の流行であったのでしょう。

 当時の時代の空気が漂いPOPなアートのイメージとミュージックが味わえる格別な1本です。

オ〜アメリカン!

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<デューク工藤:プロフィール>
プロフェッサー岸本に師事し今年渋谷店勤務5年目
数々のリジェンダリーを師匠と共に経験。
彼自身のフェイバリットミュージックは60年代から70年代の
ロック、ブルースとサウンド面でもヴィンテージサウンドに精通。
宝物探しのお手伝いを親切丁寧にいたしますので心より御来店
お待ちしております。