ギター材について

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トーンウッド

コール・クラークで使用されている代表的な木材としまして以下の木材がございます。フィンガーピッカーが好む柔らかい木材から、ハードなプレイやパーカッシブに演奏される方が好む硬めの木材まで、一般的な木材からオーストラリア製の個性的な木材までの多種多様なトーンウッドがラインナップされています。

トップのトーンウッド

Western Red Cedar(ウエスタンレッドシダー)
― アラスカ産のレッドシダーで、木目が非常に細かいのが特徴です。弾性の高い木材で、その分ピッキングの痕や傷がつきやすいですが、非常に高い共鳴性を持っています。強く弾かなくてもトップが振動し、ソフトな弾き心地で素晴らしいサウンドを奏でます。パーカッションのように叩いて演奏するスタイルにはあまり向きませんが、フィンガーピッキングには素晴らしい相性をもたらします。

●Air Dry Density: 380
●Modulus of Elasticity: 8.3
●Janka Hardness: 1.5

Californian Redwood Sequoia(カリフォルニアレッドウッドセコイア)
― シダーよりやや硬目の木材ですが、故にソフトな弾き手に最適で、且つ強度も備えていますのでフィンガーピッカーだけでなく、コードでかき鳴らす、いわゆるストラマースタイルの方にも素晴らしい響きを与えるのでオススメです。150年前に植林された木を現地で調達しており、コール・クラークの様々なモデルに最適な材です。

●Air Dry Density: 420
●Modulus of Elasticity: 9.2
●Janka Hardness: 2.1

Sitka Spruce(シトカ・スプル-ス)
― アラスカ産の木材でほとんどのメーカーが使用し伝統的に使われてきた表板の材。絶滅危惧種ではありませんが、音楽用グレードのスプルースは樹齢250年が基準となっており、現在では10年未満のスプルースの使用しか報告されておらず、数限られた貴重な資源です。Bunyaよりも静かで低音の鳴りが小さいのが特徴ですが、コール・クラークではRed WoodやCedarに比べますと人気はやや落ちます。

●Air Dry Density: 430
●Modulus of Elasticity: 11
●Janka Hardness: 2.3

Bunya(ブンヤ/バニヤ)
― コール・クラーク・ギターでは85%のユーザーはBunya材を選択するほどに最も人気のある木材です。Bunya材は良く鳴り、とてもクリアーな低音で、バランスのとれた音を奏でます。スプルースよりも18%強く、他の柔らかい木材に比べましても気候の変化にも強い、伸びやかなサウンドが特徴的です。

●Air Dry Density: 460
●Modulus of Elasticity: 11
●Janka Hardness: 2.3

Cedar(シダー)
― 古くからトーンウッドとして使用される非常に歴史のある木材で、コール・クラークでは主にレバノンに自生する真のシダーを使用します。この材は他の種と比べると柔らか目な木であり、Bunya材ほどの音量はありませんが、豊かで大きく鳴る素材です。

●Air Dry Density: 520
●Modulus of Elasticity: 10.1
●Janka Hardness: 3.6

Southern Silky Oak(サザン・シルキー・オーク)
― 非常にバランスの良い木材で、コール・クラークではトップとしてだけではなく、サイド・バックにまで用いられる木材です。見た目も美しく、繊細でかなり丸みのある音が特徴のモデル、サスティナビリティも優れ、良質な木材が入手しやすい素材です。

●Air Dry Density: 590
●Modulus of Elasticity: 7.93
●Janka Hardness: 3.9

Huon Pine(フオンパイン)
― タスマニア産で地球上で最も古い貴重な木材。この材の供給は厳しく制約され、70年代に洪水によって湖に沈んだフオン材を再利用して使われる。コール・クラーク・ギターが使うフオン材は3500年から4000年産を使用。ほんの少し黄がかった色合いで、豊かで大きな鳴りが得られます。3シリーズのような高級機種に多く使用されています。

●Air Dry Density: 520
●Modulus of elasticity: 9.23
●Janka Hardness: 4.1

Australian Blackwood(オーストラリア・ブラックウッド)
― コア材に近い木材で、濃い色から明るい色、プレーンな木目から荒々しい木目まで様々、1本1本が個性的に栄える、コール・クラークの中でも代表的な木材です。表板の材料としては、他響板と比べると堅めなので、低音の響きが少ないですが、コアに近い高音域の複雑な倍音が得られます。音の伸びが素晴らしく、弾いてみたくなる程の美しい外観が特徴的です。パーカッシブなプレイを好まれるギタリストには最適ともいえる木材です。

●Air Dry Density: 640
●Modulus of Elasticity: 13
●Janka Hardness: 5.9

バック/サイドのトーンウッド

Queensland Maple(クイーンズランド・メイプル)
― コール・クラークを代表する木材の1つでオーストラリア原産のサステナブルな木材です。バランスの良い自然な音色でマホガニーサウンド特性に似ており、音の伸びが特徴的。メイプルと呼ばれていますがメイプル科の木とは全く関係がなく、サウンド特性も全く異なり、南米産のブラジリアン・マホガニーの音に近しく、幅広いサウンドレンジとキレのあるサウンドが特徴です。

●Air Dry Density: 580
●Modulus of Elasticity: 10
●Janka Hardness: 4.7

Southern Silky Oak(サザン・シルキー・オーク)
― 非常にバランスの良い木材で、コール・クラークではサイド・バックとしてだけではなく、トップ材としても用いられる木材です。見た目も美しく、繊細でかなり丸みのある音が特徴のモデル、サスティナビリティも優れ、良質な木材が入手しやすい素材です。

●Air Dry Density: 590
●Modulus of Elasticity: 7.93
●Janka Hardness: 3.930

Australian Blackwood(オーストラリア・ブラックウッド)
― 裏板、横板の材料としては中低音域の鳴りが特徴でコールクラークの中で最も人気の高い木材です。コア材にサウンド特性は似ており、材質としては強固で強く鳴らした際にキラッとしたトーンが特徴的です。トップ材と同様にパーカッシブなプレイを好まれるギタリストには最適ともいえる木材です。

●Air Dry Density: 640
●Modulus of Elasticity: 13
●Janka Hardness: 5.9

African Mahogany(アフリカン・マホガニー)
― 古くから楽器に用いられる、伝統的なトーンウッドの1つです。昨今、良質なアフリカン・マホガニーの入手が難しくなっている状況の中、コール・クラークはオーストラリアのクイーンズランド州から調達しているため、良質な木材が入手しやすい、サスティナビリティに優れた木材です。

●Air Dry Density: 530
●Modulus of Elasticity: 9.2
●Janka Hardness: 4.1

Indian Rosewood(ローズウッド)
― 低音の響きに長けた素晴らしい木材で、最もポピュラーなサイド・バック材であることは承知の通りです。ふんわりとした鳴りが特徴で増幅されるといい意味でトーンの輪郭がぼやける、歴史的名盤からも聴いてきた王道のサウンドです。コール・クラークのギターとも相性は抜群ですが、絶滅危惧種に指定されていますので良質な木材を供給することが困難となっています。

●Air Dry Density: 600
●Modulus of Elasticity: 12
●Janka Hardness: 12

Queensland Maple Silkwood(クイーンズランド・メイプル・シルクウッド)
― オーストラリア原産のサステナブルな木材で、3シリーズ全てのネック・バック・サイドに使用されています。Queensland Mapleに近い木材ですが、金色がかった色目が美しい逸品です。サウンドはオーストラリア・ブラックウッドよりも低音が強調された特徴的なサウンドで、インディアン・ローズウッドとの中間的なサウンドとなっております。音がよく伸びる良材でルックスも美しいのが特徴です。

●Air Dry Density: 580
●Modulus of Elasticity: 10
●Janka Hardness: 4.7

指板/ブリッジのトーンウッド

Rosewood(ローズウッド)
― ブリッジ・指板材としても最もポピュラーな木材の1つ。コール・クラークでは主にインド産のローズウッドを使用しています。広がりある豊かなサウンドで低音、中音、高音のバランスに優れています。絶滅危惧種に指定されていますので良質な木材を供給することが困難となっています。

●Air Dry Density: 600
●Modulus of Elasticity: 12
●Janka Hardness: 12

Ebony(エボニー)
― ローズウッドより硬質な木材で、低音域と中音域はローズウッドよりもやや控えめである為程よいローエンドのサウンドを出力します。またクリアな高音域で抜けのいい、バランスのとれた豊かなサウンドになる傾向があります。絶滅危惧種に指定されていますので良質な木材を供給することが困難となっています。

●Air Dry Density: 915
●Modulus of Elasticity: 14
●Janka Hardness: 10.7

Satin Box(サテンボックス)
― エボニーに近いキャラクターを持っている為、現地業者によってはオーストラリアンエボニーと呼ぶ人もいますがエボニーとは関係はありません。サテンボックスはトーンウッドとしてはあまり知名度もなくデータもあまりございませんが、ローズウッドとエボニーの中間のようなキャラクターを持ち、ローズウッドほど高域が落ちず、エボニーほど低域が落ちない、本当の意味でバランスに優れた指板材です。またサイド・バック材としても優れたトーンを生み出します。ビクトリア州で生産されるサスティナビリティの高い木材です。

River She-oak(リバーシーオーク)
― 密度はヤンカ硬度(硬さの指標)でローズウッドとエボニーの中間で、音響的にもローズウッドとエボニーの中間程度。オークと名前がついていますが、実際はオークとは関係のない別の種です。