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<エースのウチナーコラム>

●コラム『色々な弦楽器でオキナワン・テイストを! (2003年11月25日)
 《一度&五度のチューニングで弾いてみよう!』三線大人気》 by 白井英一郎(イシバシWEB SHOP店長)

BEGINが考案した楽器、一五一会 が話題となっております。三線にヒントを得た一度と五 度の音で構成されたチューニングですが、ギターのようにネックにフレットをつけること で、誰でも容易に演奏できるようにしたところがポイントですね。ひとつの指で全ての弦 を押えても(こういう弦の押え方を、「バレー」、もしくは「セーハ」と言います)、そのチュ ーニング上、和音に三度の音が含まれてこないので、一本指で弦全てを押える限り、フォ ーム的にはマイナーとメジャーの違いを考えなくて良いわけです。左手のコード・フォー ムを覚える煩わしさがありません。さらに三線より一本弦を増やし、音の幅を広げていま す。まさに三線とギターの長所をチャンプルーした楽器です。 一五一会につきましては、イシバシ各店にもお問い合わせもいただいておりますが、製造 元K. Yairiにおいて予約が殺到しており(2003年11月現在)、簡単に入手できないのが現状 です。一五一会は、独特のデザインと三線ともギターとも違う固有のサウンドが特徴であ り、他の楽器で代用という訳には行きませんが、音色にこだわらなければ、工夫次第で他 の弦楽器でも同様のチャレンジが可能です。と言うより、沖縄ではすでに他の弦楽器に一 度と五度のチューニングの発想があるのです。もしかすると、すでにお手持ちの楽器を応 用できるかもしれません。 ここで、そういった情報やヒントをいくつかお知らせしましょう。ただし、あくまでもヒ ントでございます。実行にともなって楽器に対する工夫、調整や、練習の努力が必要とな る例もございます。またある程度、三線や弦楽器の一般知識がある前提で、文章を進めさ せていただきます。そういう意味では、全くの楽器初心者向けの内容といわけではござい ません。以上、予めご了承ください。

(つづく)

● マンドリンやバイオリンも一度&五度 (2003年11月26日)

沖縄民謡にはマンドリンやバイオリンもしばしば登場します。8弦4コースの楽器であるマ ンドリン、バイオリンのチューニングは、一般的に低音側よりGDAEですが、沖縄民謡の 世界ではそれらも一度と五度の音に合わせることがあります。慣れ親しんだ三線のチュー ニングが応用されたのでしょう。本調子の民謡曲ならEbからF#くらいのキーで演奏する ことが多いと思います。キーがFなら、4弦よりFCFCといったチューニングが現実的で しょうか。本調子の下側にルートの音が加わったと考えてください。 バイオリンはコードを演奏する楽器ではないので、このコラムの本題からは外れますが、 沖縄的なメロディを奏でるには、このチューニングは現実的かもしれません。 なお、マンドリンはボディのバックが平坦な、いわゆるフラット・マンドリンが使われま す。ボディに渦巻きのあるデザインのFタイプは一般的にテンションが強いので、テンシ ョンの弱いボディの形がティアドロップ型したAタイプが良いでしょう。また沖縄民謡で は、マンドリンもコード弾きというより、メロディやオブリガードの単音弾き、もしくは 三線と同じフレーズをなぞる使い方がなされています。民謡曲に西洋的なコードがあては まらないのですから、この使い方は当たり前かもしれません。一五一会的な使い方をする ならば、複弦をやめて、4弦4コースにするという方法もありそうですね。 もちろんマンドリンやバイオリンは イシバシWEB SHOPで扱っております。

(つづく)


● 応用してみよう一度&五度チューニング(ウクレレ編) (2003年11月28日)

上記マンドリンやバイオリンの発想は様々な楽器に応用できそうですね。 手近なところではウクレレ。入手しやすいですし、大きさや弦の張り具合から演奏しやす い楽器です。ウクレレは4弦よりGCEAのチューニングです。普通4弦のGは高い音にな ります(2弦の3フレットをおさえた音と同じ)。なおローGと言って4弦をスタンダードな チューニングよりオクターブ低く設定する場合もあります。その場合は当然、4弦のゲージ やナットの溝幅も変わってきます。 さて、ウクレレの応用ですが、元のチューニングを多少活かしてEAEAというのはどうで しょう。キーはAということになります。1弦から3弦までの三本の弦は三線の二上げの 音の並びで、4弦に高い五度を足したものという考えです。お勧め度は高いです。 ウクレレもイシバシWEB SHOP でお取り扱いしています。店長白井にご相談ください。

(つづく)


● 応用してみよう一度&五度チューニング(ブズーキ編) (2003年11月28日)

またロジャー・マッギンを師と仰ぐ12弦ギター奏者でもある筆者は、三線的な演奏スタイ ルで12弦ギター的なサウンドを出せる楽器はできないものかと考えていました。一年以上 前に、とある沖縄ファンの掲示板にもそんなことを書き込んだこともありましたが、実際 あるギター・メーカーにそういう楽器が作れないかと相談したことがあるのです。低音も 出せるように長めのスケールにして、さらに下に1コース足して…..と考えているうちに、 既成の楽器がまさにそれであることに気が付きました。アイリッシュ・ブズーキです。そ う言えば、一五一会はブズーキにも似た楽器ですね。 ちなみに、アイリッシュ・ブズーキは本来4コース目よりGDADにチューニングします。 音の順番こそ違いますが、元々三線の三下がりと同じ構成(一度、四度、五度)なのです。そ のままでも沖縄的なテイストは出せるかもしれません。本来のチューニングに近いところ で、一度と五度にこだわるのなら、キーDでADAD、またキーGでGDGDなどを試してみ てはいかがでしょう。ネックが長いのでカポタストも積極的に使ってみましょう。弦の本 数が多いのと、テンションがあるので、ウクレレほどの気軽さはないかもしれませんが、 上記のマンドリンの話同様、複弦をはずすという手もありましょう。 アイリッシュ・ブズーキもイシバシWEB SHOPでお取り扱いしています。店長白井にご 相談ください。

(つづく)


● 既存の一度&五度チューニングの楽器 (2003年12月02日)

アメリカのマウンテン・ダルシマー(アパラチアン・ダルシマー)も元々4弦3コースで一度 と五度(DとA)で構成されたチューニングの楽器です。膝の上に寝かせて演奏する楽器です が、このダルシマを奏でながら島唄を歌うというのもおつではないでしょうか? このマウンテン・ダルシマーをギターや三線のように構えて弾く楽器、Sweet Stickという ものもアメリカにあります。実際に東京神田の沖縄料理屋やいまには、三線の弦を張って 沖縄仕様になった(?)Sweet Stickが置いてあります。 なおマウンテン・ダルシマについては、イシバシWEB SHOPが取り扱いを検討中。詳し くは店長白井にお問い合わせください。

(つづく)


● スティルスを見習ってギターも一度&五度 (2003年12月02日)

こうなったら、ギターだって一度と五度のチューニングに合わせてしまいましょう。 ロック界に変則チューニングのアコースティック・ギターのスタイルを広く紹介したギタ リストにスティーヴン・スティルスがいます。バッファロー・スプリングフィールド、CSN、 CSNY、マナサスなどでのバンド活動はもちろん、ソロでも素晴らしい作品を残しているア メリカン・ロックの代表的ミュージシャンです。彼の代表的なチューニングDADDADに 注目してみましょう。これも一度と五度ですね。CSNの名曲「青い目のジュディ」でのス ティルスのギターもこのチューニングです。途中エキゾチックな展開がありますが、この 手法をひとひねりすれば、オキナワン・テイストなギターも可能なのでは? またノン・ペダルのスティール・ギターにもDADDADを使う例があります。ワイゼンボ ーンでこのチューニングを決めれば、ボブ・ブローズマンを超すこともできるかもしれま せん(?)。なお、こちらはギターをすでに弾ける方への提案でした。

(つづく)


● DADGADチューニングで沖縄? (2003年12月04日)

ケルティック・フィンガースタイル・ギターなどで多用されるDADGAD(ダドガド)チュー ニングですが、アイリッシュ・ブズーキ同様、一度、四度、五度の音で構成された三線の 三下がりと同じ音構成のチューニングです。ケルト音楽と沖縄音楽の類似性についてはよ く語られますが、このあたりにもヒントがありそうですね。一度&五度から発展してギター 版三下がり(?)DADGADチューニングもトライしてみる価値はあるかもしれません。筆者は、 すでにDADGADチューニングでの沖縄風ギターを満喫しております。 おっと、一五一会のような気軽さからはかなり遠ざかってしまいましたが、クリエイティ ブなギタリストの皆さんの参考になれば幸いです。

(つづく)


● 音色で選ぶならバンジョー? (2003年12月04日)

胴に張った皮を弦で共鳴させるという点では三線と一緒なのがバンジョー。バンジョーは 元々西アジア、中近東方面の弦楽器がルーツで、南下しアフリカを経由して黒人奴隷とと もにアメリカに渡った楽器と言われています。三線も元をたどっていくと同じ地域の楽器 と言われています。イタリアのマンドリンと日本の琵琶同様に、バンジョーと三線も遠い 親戚の関係にあるかもしれません。ブルーグラス用の5弦バンジョーが入手しやすいでし ょう。ブルーグラス用の5弦バンジョーは本来4弦よりGDGBDのオープンGチューニン グとなります。5弦Gはドローンでネックの途中(5フレット)から張られています。1弦の 5フレットと同じ音に合わせます。筆者は5弦よりADGADにしてみました。アイリッシ ュの4弦バンジョーにヒントを得ていますが、DADGADチューニングの応用と考えれば良 いですね。音色が三線に近いためより一層オキナワン・テイストを醸し出せます。 なおバンジョーは元々オープン・チューニングなので、そのままでもフレージングを工夫 すれば、沖縄風の雰囲気を出すことが可能です。3度の音が含まれていますが3コードなら、 一本指でもOK。それに沖縄の民謡は元々西洋のコードにとらわれない(あてはまらない)も のなので、低音側の開放弦をドローンとして鳴らしながら、高音側の弦でメロディを奏で るという発想もありでしょう。 ちなみに、石垣島の川門正彦(かわじょうまさひこ)さんは三線の名手として有名ですが、川 門さんの三線の演奏スタイルにはブルーグラス・バンジョーの影響もあるそうです(宝塚の ブルーグラス・フェスティバルにも行ったことがあるとか)。ギターや津軽三味線の奏法も 大胆に取り入れている川門さんですが、他の楽器、音楽のスタイルを知ることで、三線に 新しい境地を切り開いていらっしゃいます。

(つづく)


● えーい、ついでだ! ティン・ホイッスルで八重山民謡 (2003年12月04日)

弦楽器から話題は離れますが、八重山民謡と言えば、笛の音が印象的です。しかしながら、 篠笛や明笛などの横笛は、高価であることと、音を出すまでに慣れが要ることが難点です。 そこで「なんちゃって八重山民謡」派にお勧めするのは、ティン・ホイッスル、ペニー・ ホイッスル。アイリッシュ人気のおかげで入手しやすくなったシンプルな縦笛です。比較 的安価で、はじめての方でもすぐに音は出せます。もちろん、表現力をつけるには、それ なりの練習が必要ですが、八重山民謡にもマッチいたします。アイリッシュの基本的なキ ーがDのため、主力商品はDのキーに集中しますが、アメリカのSusato(スザート)製品に は他のキーの選択肢も用意されています。ティン・ホイッスルで「とぅばらーま」という のも面白いですよ。 テイン・ホイッスル、ペニー・ホイッスルもイシバシWEB SHOPでお取り扱いしていま す。店長白井にご相談ください。

ご意見や感想、そして皆さんのアイデアなどございましたら、BBSに書き込んでいただけ ると幸いです。


●* ご注意
ギターなどの西洋の弦楽器は細い方の弦から1弦、2弦…となります。三線の場合は、太い 弦から、一の糸、二の糸…となります。


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